Doriブログ

楽しいディベートの世界の感想をなんとなく書き綴る

コミュニケーション点の上げ方

コミュニケーション点の上げ方について、質問箱で質問が全パートあったので、せっかくなのでこちらにもまとめます。

立論

コミュ点が必要な試合では、端的に言うと普段より資料を一枚抜いたくらいが上がると思います。

そんなことを聞いてるんじゃないと言われそうなので真面目に答えると

  • 句読点の位置を理解する。特に句点の後は間をとる。
  • 資料の出典を読み飛ばさない。
  • 音が潰れた感があるとイメージダウンなので音を潰さない。
  • 強調する部分に下線を引く。その通りに強調して読む。フローへの落ち方が断然変わる。その下線が長すぎたり短すぎたりすると、「なーんか抑揚ついてた割には全然フローに落ちないなあ」となってコミュ点下がる。
  • ジャッジをチラチラ見る。たまに目を合わせる。
  • しかし原稿を全く見ないプレイはイメージが良くない。

立論者は応答でも点稼ぎできるのでそっちも強化すると良いと思います。

質疑

コミュ点に限った話でもないですが、質疑への応答は立論の補足であることを念頭に、相手に気持ちよく「補足させてあげる」のが良い質疑だと思います。

1.立論の内容について共通見解を相手、ジャッジと形成する
  • ジャッジを見る
  • 返答に困るような聞き方をしない、断定して同意を迫ったり、怖がらせたりしない
2. 質問が簡潔で分かりやすい
  • サインポスティングが簡潔
  • 話が行ったり来たりしない、場当たり的に質問しない
  • なぜ、などオープンすぎる質問は、この場合こうなると思うんですけど、など条件をつけて答えやすくする
3. もう一段階突っ込む
  • 「立論では述べていません」など逃げられても、
    「では今具体例を教えてください」
    「具体例は特に思いつかないということでよろしいですか」
    「じゃあその1例ということですね。他にはありますか」
    など反駁に使いやすい形に整えておく
  • QなぜですかA〜〜で終わらずに、それはプランを導入すると解決するんですか、A〜〜、では解決性に質問しますが〜など単発の質問だけでなく流れをどんどん作って会話をしているような質疑にする
4. 相手を馬鹿にする態度を絶対に取らない
  • JDAなどでは割と高圧的な質疑が多いですが、NADEのコミュニケーション点はバロットとは違い、誤解を恐れずに言えば喧嘩腰になったりせずにちゃんと相手と話せるかどうかを評価している部分があります。それは導入経緯もあるので別物と思ってください。相手に失礼のないように、ジャッジに失礼のないように、これはとても大事なことです。

質疑は相手が乗ってこないと点数は伸びないので、ある程度諦めも必要ですが、乗れば一番点数が高くなりやすいとも思います。

応答

質疑のコミュ点の取り方と同じであったり裏返しであったりしますが、やはり基本的には応答は立論の補足であるという意識を持って、立論を解説してくれると伸びます。

  • ジャッジを見る
  • 相手が質問に困っていたら基本的には待つしかないが、一つの質問から出来るだけ意図を汲み取って答える
  • 相手のサインポスティングが不明瞭な場合さりげなく補足して噛み合わせる
  • 質問返しは基本的にしない(質問の意図が分からない時は聞く)
  • 「立論では述べていません」は「立論のどこで述べていますか?」を本当に位置として(←次にそこについて話をしたいのでサインポスティングのためにそうやって聞かれる時はあります)聞かれた時以外はジャッジから見ると最悪。立論内にあればサインポスティングしつつ答え、なければその場で補足して答える。
  • 分からないことには分からないと答える。要するに、ダウトを打たれてもその論点がなくならないのであれば、分からなくても大丈夫。

第一反駁

一反は準備がものをいうパートですが、それが相手の議論の噛み合っていることが非常に重要です。議論のボリュームがあるのは仕方ないですが、噛み合っていない議論を高速で長々とされるとだんだん腹立たしくさえ思てきて、そうなるとコミュ点は下がります。

  • サインポスティングを明確にする。立論全体について、などは何も言っていないのと同じ。
  • 引用、主張、根拠、結論のうち、引用主張部分を噛み合わせられるように反駁の準備をしておく。また、結論を必ず入れる。
  • 資料になると急に高速化する人が結構いるが、その資料はどうしても聞いてほしい根拠があるから読んでるんじゃないのか!!と思う。エビデンスエコノミーを真剣に考えて、文字数を抑える努力は惜しまない。
  • 最近では教える人は少ないらしいけど、キックアンドゴーはすごく良い。ダウトを打ってそこにあたりをつけてから反駁を当てる方法。相手はどの部分が証明できてなくて、自分たちはそこ証明しますよ、という感じ。NAFAのテキスト(スヌーピーのやつhttps://sites.google.com/a/nafadebate.org/nafalibrary/shiryokyozai/resumelist/advance-or-basic/debate)が分かりやすいです。明示的には教えなくても、上手い人の原稿を見ると、ダウトからちゃんとナンバリング付きで原稿化されてますね。
  • やはりここでもジャッジを見ること。必要があれば説明を補足する。

第二反駁

二反は論点を整理して比較するパートというのはご存知の通りですが、コミュ点に関して言えば「この二反の言う通り判定理由で喋っちゃお!最高!」と思たら高い点が付きます。それは実際の勝ち負けでなくとも、そのパートを聞いた時点では少なくともそう思たらコミュ点的にはOKです。

  • 論点が整理されている
  • 網羅性よりも、取捨選択されていて大事な論点の決着がついていること
  • 比較比較と言われるけど「比較します」と言えば比較したことになるわけじゃない。相手0自分100はい勝ち!は全然比較になっていない。相手30〜32自分35〜50くらいの論点整理をしておいて、32<35くらいで比べてほしい。
  • 一反よりゆっくり喋る

 

以上です。質問してくださった方ありがとうございました!