Doriブログ

楽しいディベートの世界の感想をなんとなく書き綴る

ディベート技術部Meetup 報告

本日、ディベート技術部のMeetupを開催しました。

debate.connpass.com

 

メンバーとしては、最終的にはディベートの運用に関わっている・いた人となりました。

普段は大会の運用に追われたり、ディベートの議論の中身で盛り上がることが多いためなかなか聞く機会がなかった、IT活用・システム構築系の話を共有することができました。

内容は多岐に渡りますが、問題意識を共有できればと思います。

 

 

中高生が抱える情報格差

中学校のパソコン室の機能制限

高校はわかりませんが、多くの中学校はパソコン室のPCで見られる情報に限りがあります。アクセスできないサイトなどがあります。これはセンシティブな内容から中学生を守るためのものではありますが、これによって多くの技術が利用できなかったり、多くの情報にアクセスできなかったりします。

例えば、「Googleは検索画面のみで、GoogleDriveやgmailなどの他全ては使えない」などの制約があるそうです。

家にPCがあるか、スマホがあるか

学校で情報へのアクセスができないとなると家のPCを使えば良いという話になるかもしれませんが、家庭によっては中学生にはまだ早いというところもあるでしょう。

学校でできない以上はここで大きく差がつきます。

近年ではスマホによる音声入力や、写真をとるだけでOCRで読み取って簡単に資料の入力をするという話も聞きます。これができるかできないかの差は大きいでしょう。限られた時間のなかで、文字をひたすら入力するというのは、なかなか時間がかかり忍耐のいる作業です。

メールアドレスを作る、ということを自力でできるか

ファイル共有であったり、メッセージ送信であったり、何かしらサービスを使うためにはメールアドレスを作る必要があります。しかし上記のようにアクセス制限をしている中学校のシステムでは、メールアドレスの作り方を教わる機会はないでしょう。

メールアドレスを自力で作る、この一線を超えられなければ、こんな機能のサービスがあるよ、などといくら紹介しても何も意味はないことです。

最近であれば、Gmailのアドレスを一つ持っておくと良いでしょう。(gmail以外はいけない訳ではないですが、Googleのアカウントで簡単に認証ができるものも増えているからです)

情報共有のモチベーションがあるか

ディベートはチーム戦であり、作った立論や反駁をどのように共有するかは非常に重要な問題であるにも関わらず、そもそも共有したほうがいいと思っていないひともいます。

毎日学校で会うから、手渡しするから、そういったレベルで共有している人はいまだに多いのが現状のようです。

 

差分・履歴管理ができているか

ワードなどで文書を作っていくと、新、最新、最終版、最終版改、などどれが最新なのかわからなくなりがちです。また、どこを変更したのかも分からなくなることもあります。バージョンアップなら同じファイルを更新していって、履歴で差分管理することが可能な仕組みを使っていくのがよいのかもしれません。

 

大会運営と技術担当者

限られた技術担当者

きっと中高生が会う機会はほとんどないと思いますが、本部の一番前でずっと座っている人たちがいます。この人たちがいないと、一気に大会は回らなくなります。参加校が多くなればなるほど大変な作業です。

最近は「情報配信が遅い」「サイトが更新されていなくて怠慢」のようなツイートを見ると心が痛みます。速報サイトなどが当たり前になっているようですが、当たり前ではないです。リソースがないとできないのが本音です。忙しい中、しかも完全にボランティアなのに、こんな文句ばかり言われてしまうと担当者はどんどん嫌になってしまうので、あまり空気が悪くならないようにみんなで気をつけていきましょう。

誰にでも使えるシステムにしたのに

ボタンをどんどん押すだけ、直感的な画面設計。にも関わらず、とりあえず技術担当者しかできないと思い込まれるパターンもあります。

確かにエラーが出るとかであれば、直せる人がいないと困るかもしれませんが、普通に使える状態なら、大会当日以外で練習するなどして、もう少しシステムを触れる人が増えると良いです。

システム開発の相場感

よく、イラストレーターに絵を頼むなら相場は◯◯円というようなものがあるように、システム開発にも相場があります。もし外部の人を雇うとしたら、1日(8時間)3〜5万円くらいはすると思ってください。

じゃあお金を払ったらいいかというと、ディベートのスタッフはボランティアなので決してそういう訳ではないのですが、要するに、結構大変なんだよってことです。

 

 おわりに

情報共有のためにSlackのWorkspaceを作りました。

18歳以上で、高校卒業済み(高専4年生以上)の方でご希望の方はTwitterFacebook、connpass等でご連絡ください。